香川の遊び場

 

黒部渓谷

この秘境感は本当に香川か?!

お盆に50代のおっちゃんと談笑していたとき、香川の穴場の話になった。お互い持ちネタを披露するがだいたい知ってるところ。が、おっちゃんが「じゃぁ、黒部渓谷知ってるか?」と来た。琴南町とのこと。美霞洞渓谷は有名だが、黒部渓谷は知らない。その場では適当に流しておいたが気になったので夏の終わりに息子と行ってみることにした。

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琴南町、国道438号を南下。腹ごしらえにビレッジ美合で食事を取る。僕はカレー。息子は蕎麦。お互い満足していざ渓谷へ!国道を戻って三叉路を入る。道は対向車が来るとやっかいなぐらいの幅だが、所々にかわす場所があるので問題ないだろう。ずんずん進むとやがて道の谷側が「渓谷」っぽい感じになってくる。降りるところを探してみるが車が停められない。仕方なくどんどん進んでいくと、小さな社が見えてきて、その手前に「黒部渓谷」の案内標が。山側のスペースに駐車。

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社の横から慎重に水面に向けて下る。周囲は楓だらけで、これは紅葉が見事だろなぁ。二段の滝が水しぶきをあげていて、真夏日のこの日も暑さはまったく感じない。水の透明感と光の乱反射で幻想的な雰囲気だ。息子はさっそく川の中へ。僕も追いかける。うーん、冷たい!気持ちいい!よく見るとサワガニや、巻貝がたくさん。どの岩の下にも生き物がいっぱいだ。泳いでも安全な深さ。この日はアブの類もいなくてゆっくり水遊びができた。

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渓谷沿いの車道は杉の木が気持ちいいハイキングコース。社下の滝つぼで僕らは遊んだわけだが、下流も小さな滝が続き面白そう。上流は柱状節理岩の割れ方にそって面白い形の川底が続く。どっちも幼児連れは遊びにくいが、大人のシャワートレッキングには持って来いのフィールドだろう。息子よ。悪いが、今度はお前に内緒で出かけますね。

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住所    :香川県仲多度郡琴南町
駐車場   :道路脇に数台。
アクセス  :ビレッジ美合手前の三叉路から、車で約10分
URL   :http://www.town.kotonami.kagawa.jp/

神村の湧水

高松にも美味い名水はありますぞ。

「どんなに渇水になっても涸れない湧き水が高松にもあるよ。西植田の山の中に。」と教えたれたのは10年以上前。当時、慣れない車で峠道を上って、間違ったかなと思った時に見つけた湧き水は、なんとも言えず、冷たく美味しかった。旨いコーヒー豆を手に入れたので、旨い水を汲みに「神村の湧水」に向かった。

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東植田の小学校を南に向かい、西植田方面へ右折する。鍵面池を越えてしばらく進むと、菅沢方面への道があるので、そこを左折、南方向へ。道は狭いがところどころにかわす場所もあるので対向車が来てもあわてないように。途中、棚田や炭窯の後などもあって、懐かしい感じのする里山風景が続く。高度を上げて行き、何度かヘアピンカーブを越えると、道の南側、山側に目指す神村の湧水が見えてくる。

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不動さんがあるので、見逃すことはないだろう。湧水は二本のホースから出ており、わずかに混じる不純物を漉すために常連の方が布をつけてくれている。雨の後でもないのに、水量はかなり豊富。僕は500mのボトルを一個に、ポリタンを持参していたのだけど、あっと言う間に満タンになった。冷たい水で顔を洗って、手ですくって口に運ぶ。つめたーい。

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少し道を進んだところに東屋があり、高松方面が展望できる。まるで箱庭のようだ。実質、高松を見下ろすには最高所に近いのではないだろうか。展望を楽しみつつ、珈琲をいれる。汲み立ての高松最南端の湧き水が、やがていい香りと共に茶褐色になってパーコレーターから吹き上がる。

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住所    :香川県高松市西植田
駐車場   :道路脇に数台。展望台側に数台駐車スペース
アクセス  :東植田小学校より車で約20分

前山・大師の水

飲めば無病息災。結願寺前の湧き水

2005年の夏は香川は大渇水。日々節水なわけですが、こういう時こそ水のありがたみがわかるもの。スーパーでもミネラルウォーターが飛ぶように売れています。美味しい水が飲みたくなりますね。今回は、高松から比較的近い名水、さぬき市前山の「大師の水」を訪れてみることにしました。

高松からなら県道10号の長尾バイパスから、県道2号の志度山川線を南へ。大窪寺方面を目指します。前山ダムを過ぎて、道の駅ながおを横目に、峠道へ。くねくねと気をつけて上っていき、もうすぐ額峠というところの道の山側に「大師の水」があります。コンクリートの囲いがあって、自然の岩肌がのぞいているところ。

大師の水

先客の車が2台。常連のおじさんとおばさんが大きなポリタンクに汲んでます。僕はというと手ぶら。ということもあって、着くやいなや、「ほい。」と柄杓をもらいました。汲むのではなくて飲む人はこの柄杓なわけですね。お礼を言って飲んでみると冷たい!!背後のヒノキ林を通って湧いているようですが、なんでこんなに冷たいんでしょう。

大師の水

飲むと無病息災ということなので、胃腸を壊しぎみの僕には持って来いですね。ただし、「飲用には沸かして飲んでください」との注意書き・・・。まぁ、柄杓一杯程度は問題無しです。話を聞くと、常連さんは週に3回は来る人が多いとのこと。ポリタンク持って水を汲みに行く場合は、それなりの待ち時間を見ないといけないかもしれませんね。水は一箇所しか出てません。

大師の水

「大師の水」という湧き水は四国はもとより全国のいたるところにあります。ただ、この前山の「大師の水」は「水仏さん」として清水地蔵が祭られ、年中野花が絶えず、ろうそくが灯され、大事に大事にされているのがわかります。結願寺である大窪寺を前にしての「大師の水」。何人のお遍路さんの喉を癒してきたのか想像もできませんね。

前山ダム

もう一杯お代わりをして、「大師の水」を後にしました。今度来るときは僕も泡盛の水割り用に、ポリタンを持参せねばなりません! 帰路、前山ダムを見学し、道の駅ながおで毎日行われている「遍路朝市」をのぞきました。地元で取れた野菜や竹細工、竹炭などが驚きの価格で販売されていますよ。

遍路朝市

住所    :香川県さぬき市前山
電話番号  :0879-43-2539(さぬき市総務部広報課)
駐車場   :道路脇は数台。危険なので、南へ50mのところに広場有
アクセス  :県道2号志度山川線、額峠北200m

雲辺寺

日本一のロープウェイで辿り着いた先は

高松市内は灼熱の真夏日。暑くて仕方ないが、息子(3歳児)がどこか連れてけというので、どこに行きたいか聞いてみる。答えは決まっていた、電車。けど、もう電車は高松駅だろうが、多度津駅だろうが僕が飽きていたので、ここはひとつ、乗り物図鑑でしか見たことがないロープウェイを見せてやろうということで雲辺寺に向かうことにした。

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高松からだと、高松自動車道を利用して、大野原ICを降りる。そこからは交差点ごとに案内の看板があるので迷うことはない。途中から多少道が狭くなるので、運転には充分注意したい。ICから約15分で到着。ロープウェイの山麓駅は広い駐車場で、いくつか店があり、蕎麦など食事もできる。ロープウェイの切符を買っていざ出発!

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この雲辺寺ロープウェイは、全長約2,600m、山麓駅から山頂駅の高低差約660mを毎秒10mというスピードで山頂に到着する、日本でも屈指の高速ロープウェイ。第二支柱から第三支柱の間隔は日本一ということで、かなりの高度感を満喫できる。春は山桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は霧氷と、四季に景色を楽しめるとのことだ。

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山頂駅に降りると。気温24度。かなり涼しい。弘法大師像のお迎えを受け、紫陽花の咲く小道を第66番札所の雲辺寺へ向かう。息子の足取りも軽やか。道沿いには五百羅漢さんが並んでおり、圧倒される。おひとりおひとり特徴的で、謎のかわいい(ちょっと不気味な)珍獣を抱いていたり、大笑いしている方や、中には孫の手で背中を掻いている方など見ていて飽きない。

雲辺寺の本堂まではほんのわずか。手を洗って参拝。境内には、茄子の置物があって座って願うと幸せになれるとかで、息子も堂々と馬乗りに。絵馬も茄子の形でかわいい。「事を成す」ということのようですね。飲用の美味しい水も湧いている。渇いた喉を潤す。山頂駅以外は、ほぼお寺の敷地のため、特に店などはない。お土産代わりに、茄子のついたお守りを買った。

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境内からちょっと上がったところに、大きな毘沙門天の像が立っていて、台座の内部がらせん状になっており、足元まで登ることができる。三豊平野はもちろん、石鎚山系、剣山系までの大展望が楽しめる。また周囲は冬はスキーのゲレンデ、冬以外はパラグライダーのゲレンデとして人気がある。息子も大喜びの小旅行だった。

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住所    :〒769-16 香川県三豊郡大野原町(ロープウェイ山麓駅)
電話番号  :0875-54-4968(ロープウェイ山麓駅)
ロープウェイ料金  :大人往復2,000円
運行時間  :3月~11月 7:20~17:00 12月~2月 8:00~17:00
駐車場   :山麓駅前、数百台可能
アクセス  :大野原I.C.より15分
URL     :http://www.shikoku-cable.co.jp/unpenji/

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