ウェブとかあれこれ

通販の成功は、経営者の意志から

ネット上での通信販売に活路を見出そうとされるお客様が益々増えています。卸問屋さんが機能しなくなったとか、消費者の生の声を聞かないと製品開発も後手後手になってしまうとか、理由は様々ですが、とにかく直販の販売チャネルとして大いに期待を持って乗り出されるケースが多いです。

ただ、期待は強いのですが、「お店を一店舗オープンさせる」ということを安易に考えられてスタートするケースがとても多いです。戦略も戦術もないまま、ほんのわずかな費用でとにかくオープンさせて、じっと待っているというケースは最近では減りましたが、客商売であることを忘れて、商品をただ並べただけというケースはまだまだ見られます。しばらくたって、「まったく売れない・・・」という期待はずれに直面し、やがて撤退されるという場面が多々あります。

商品、広告、顧客対応、そしてウェブサイトの良し悪し。いかに魅力的な店舗にして、戦術を練って新規の顧客を呼び込み、感動を提供してリピーターになってもらうか。まずは戦略、そして全ての場面場面で戦術が必要ですし、緊張感のもとオペレーションを進めなくてはなりません。

個別のテクニックの前に、経営トップの強い意志がまず必要だと思います。

ブログを続ける効用と過去の資産活用

手前味噌で恐縮なのですが、個人で書いている日記というかブログのエントリーが先日、1,000エントリーを超えました。サイト全体では1,200エントリーぐらいです。書いていることは日記の域を出ないのですが、自分自身が商品だと思って、ネット上における信頼創造装置のつもりで続けています。現在のドメインに変更してからはもうすぐ5年目になります。

主にウィークデイしか書いてないのですが、それでもこれだけ書き続けてくると、GoogleやYahoo!でのインデックス数も膨大になってきます。被リンク数もかなりの量に達しますので、いつの間にかGoogleではリンクレベルが5になっていました。商売ページじゃないんでもったいないですけど。

各検索エンジンでのインデックス数が増えてくると、サイト内リンクだけでもかなりのSEO効果が出始めます。特定の分野、特に自分が専門だと言える分野において地道に専門ブログを続けていけば、コンテンツ数が増えるに従い、強力な武器になることでしょう。

ネットにおいては、蓄積がものを言います。魅力的なコンテンツを作ったとしても、それは同じ時期に登場したコンテンツだけがライバルなのではなく、過去に蓄積された膨大なコンテンツと競合するのです。ということは、新しいコンテンツだけで勝負するのは今後益々不利になると考えたほうがいいでしょう。

新しいコンテンツだけ残して、過去のコンテンツを削除していくようなサイトを運営していて、「結果が出ない」という方がたまにいらっしゃいますが、相当不利な戦いを自ら選択していると言えます。

どちらかというと、過去の社内外のコンテンツ資産を発掘し、ネットに掲載していくぐらいの過去資産の活用が必要な時代です。

中小企業でもCGMは可能

先日ご相談のあったお客様で、担当者の方も社長もかなり忙しく、なかなか良質なコンテンツを作れないというお悩みだった。Web標準に近いサイトにリニューアルし、CMSも整えた。運用を助けてくれる制作会社もある。ただ、コンテンツ、情報は集めるなり、何がしかのパワーが必要で、

「無理せず、日常の中から言葉にしていけばいいですよ」

と、アドバイスするのだが、習慣化、仕組み化しないとなかなか難しい。

この会社のビジネスは、ゆるくネットワーク化しているフリーの方々のプロデュースをするというもの。このフリーの方々は最近のことなので、各自けっこう活発にブログを使って情報発信していることがわかった。そこで、企業ウェブサイトの中に、このフリーの方々のブログのサマリー情報を自動で拾ってきて掲載するようにすれば、かなり面白く、かつ新鮮な情報コーナーになる。新たにコミュニティ性が増して、相互のつながりや、リアルなイベントへの発展など魅力的な展開になりそうだ。

企業がプラットフォームを提供して、お客様やパートナーの方々が利用する。それが普段の情報発信の延長で行われて負担が少なければなおいいだろう。ちょっとのアイデアと工夫で、それまでに比べて爆発的な量と濃さの情報を発信することも可能で、それをビジネスに大きくつなげることができる時代に僕たちは立っている。

ブログを実施する意味

CMSが必要な状況で、Gofieldの場合は、僕らが慣れているMTなどをお薦めする場合が多いのですが、純粋に、「ブログ」の意味で、つまり、 Weblogの意味でお薦めもやっぱりします。テクニカル的にはSEOでの意味もあるのですが、小手先の検索エンジン上位をお薦めしているわけではありません。

いわゆるブログを書き続けるというのは、インターネット上の「個人、会社の信用創造装置」を回し続けることに他なりません。もちろん、以前から存在した「日記」を「ブログ化」するのもいいのですが。メリットとしての本質は、「個人、会社の信用創造装置」と意識すべきです。

ただ、万人に向かって信用を創造しようという人はいません。貴社の業界、取引先の業界など、何がしかセグメント化して進めていくのが効果的です。その分野の専門家、あるいは専門の勉強をしているんだというプロセスも含めて、「信用を創造」していくことが重要です。

そこに共感する人を地道に集めることのほうが、検索エンジンで上位に食い込むよりも大事なことかもしれませんよ。

理想的なウェブの運用体制

よくご相談いただく言葉に、

「そんなこといったって、全部、私がやってるんで限界がありますよ!」

というのがある。まさにそのとおりなのだろう。なので、ウェブでの結果にも限界はあると認識してもらうしかない。夢の宝箱を見つけたのとは違うのだから。他には、

「私はそれでもういいんですけど、社長のOKが出ないんですよ。え?社長ですか?来月まで海外出張で戻ってきません。」

「このキャンペーンでいいのですが、来月まで営業会議はないので、実施するのは再来月ですかね。」

などなど。PDCAサイクルが一回転するのに半年ぐらいかかりそうだ・・・。こうなってくると、アクセス解析なども導入している意味が小さくなってくる。

それだけ困っていないというか、他の方法で満足されているということなので悪いことではない。

ただ、理想を言えば、ほど遠い。僕が考えるに、4種類の役割を持って運用をするのが理想。

1.決定権を持っている経営トップもしくはそれに順ずる人
2.プランニング含め、戦術を練ることのできる人
3.ルーチン的な作業を黙々と実施できる人
4.プロフェッショナルな作業を提供できる人

次回、具体的に掘り下げてみる。

ウェブサイト戦術の流れ

ウェブサイトをどうやって改善していけばいいかは何度も何度も相談を受けることでもあるので、あらためて簡単に整理します。もちろん、ケースバイケースですし、下記要素以外にも細やかにいろいろ対応が必要です。アウトソーシングで切り抜けることもありますし、やはり社内でやらなければならないことも多々あるでしょう。

■前準備
1.目的をはっきりさせる
  ・資料請求(営業見込み客の獲得)なのか、ブランド価値向上なのか?はたまた?
  ・エリアはどこに絞るか、商品は何に絞るか、対象は誰に絞るか?

2.アクセス解析の仕組みを徹底的に導入
  ・行っていく施策が正しかったかどうかの分析が必要です。

3.体制の準備
  ・目的に向かってホームページを運用していく社内外の体制を確認します。

4.Web標準化
  ・施策が最大限に活きてくるように、ウェブサイトをWeb標準化します。
  ・検索エンジン対策としても重要です。

■戦術の流れ
1.外部からの流入量を増やします。
  ・SEO対策
  ・リスティング広告(Google Adwordsなど)
  ・アフィリエイト
  ・リンク依頼
  ・バズマーケティング
  ・プレスリリース(ネット上+記者クラブへの投げ込みなど)
  
2.入ってきた見込み客に何がしかのアクションをおこしてもらいます。
  ・目的に向かって誘導するページの作成(LPO)
  ・相手別ページ
  ・適切なキャッチコピー
  ・わかりやすい、資料請求フォーム
  ・ハードルの低い構成(いきなり売りつけない)
  ・値段よりも、「情報」を伝える。
  ・モノよりも「人」を伝える。

3.資料請求なりをしてくれたお客様候補をお客様にする仕組みを作ります。
  ・資料送付
  ・メールニュース
  ・季節のはがき送付
  ・電話
  ・訪問

戦略七分、戦術三分

戦略七分、戦術三分、という言い方がありますが、戦略が間違ったままではどんなに最新の、最善の戦術を駆使したところで結果が出ない場合が多いです。主に、企業のウェブ担当者の方は、「戦術面」を勉強し、外部の協力も得ながら実行していくわけですが、着手した段階で、「七分」は失敗しているとしたらどうでしょう。

では、戦略は誰が担当するのでしょうか?

それは経営者になります。経営者が的確な戦略を描いて、組織の末端まで浸透を図り、その上で現場の方々が戦術を実行していくことが重要です。

では、ウェブの世界において、戦略とはどういったことでしょうか?

様々な要因があり、かつ企業によっても違うのですが、もっとも大事なことは、圧倒的シェア一位とか、超大手企業でもない限りにおいては、戦う場所の選択が重要です。ネットは確かに資本力の小さい企業でも参入できる戦場ですが、一瞬で比較される、検索されるという意味では、「インターネット」という大舞台に出て行くわけですから狭いエリアで局地戦を仕掛けるのもわきまえていないと難しくなります。

例えば、一般のどこにでも売っている書籍を販売しようと思っても、確かに本屋を作るまではすぐにできるでしょうが、大手のアマゾンなどと競争にさらされることになります。というか、競争している実感も無いまま終わるでしょう。

大手が参入してこないカテゴリー、まだまだ圧倒的一位が存在しない商材を選んで、しかも局地戦、局地戦を展開し、狭い範囲からじわじわやっていくのが正しい戦略といえます。どんなに商品が良くても、大手と同じ土俵で、大手と同じやり方で挑んでは失敗するのはリアルもネットも同じです。

売れる言葉の重要性

ネット系の雑誌でも売れる言葉の重要性が叫ばれています。SEOにしても他のマーケティングにしてもテクニックを超えたレベルで先に「言葉」が大事です。「言葉」を無視しては達成する成果も少なくなってしまうでしょう。

GoogleとYahoo!における最近のSEO対策の重要度リストがネットで出回っていますが、TITLEタグの重要性がどちらでも共通しています。キーワード選びこそそうなってくると大事ではあるのですが、TITLE内の言葉選び、また検索結果に表示された場合のMETAタグ内の情報など、やはり言葉が最重要です。

キーワードをたどってやってきた相手を明確にして、その方の目的をきちんと頭に入れて、その目的を達成するための情報を発信せねばなりません。ただ、情報までたどり着いてもらうためには誘導する「言葉」が大事です。「センスの無い担当者が言葉を選ぶと無理だ・・・」と思われるかもしれませんが、インターネットのよいところは結果が仮説を下回ったら、分析した上で、新たな「言葉」に切り替えたり、二つの言葉を同時に比べたりといった効果検証が容易なことです。

恐れずに、仮説検証を繰り返して、ゴールにまい進いたしましょう。

ネガティブ情報を迎え撃つ情報発信力

最近は、携帯、PC問わず、ネットの負の面ばかり取り上げるニュースが多く、実際、様々な規制が検討されている。「ネットはやっぱり怖い」とか「ネットは悪意に満ちている」などと思ってしまいそうな流れでもある。

企業のウェブサイト運営でも特に情報発信に力を入れてない企業様からは、

「まぁ、あるだけでいいんですよ」

という消極的な声も聞こえる。それはそれで真実だろう。ただ、ある企業で、ちょっとした商品の欠陥があった際、まずウェブサイトできちんと情報発信を積極的に行ったことで、早々に沈静化したことがあった。

事業を行っていれば、どうしても大小の失敗は発生する。その際、いかにきちんと情報発信をするかが問われるのは昨今の企業不祥事を見ていてもあきらかだ。隠蔽などを行おうとすれば、噂や憶測も含めて負の再生産が行われ、実態以上に企業はダメージを受ける。

また、何の根拠も無いことで商品や企業ブランドが狙われることもあるかもしれない。その際、普段からきちんと情報発信を積極的に進め、ネット内において一定のプレゼンスを行っておかないといけない。いざというときに急に慌ててみても、その「商品名」「ブランド名」で検索したら、ネガティブな情報が上位に並び、真実を述べたい企業発の情報は「ランク外」になるだけである。

ネットはコミュニケーション手段

お客様でない社外の人、つまりあまり僕たちの仕事に直接関わってない人と話をする時に、

「森田さんはIT業界ですけど、今はどんなパソコンがいいんですか?」

などと質問されることがある。僕自身は元々パソコンやワークステーションを売っていたのでそこそこ会話のネタもあるから話が続くけど、普通のウェブ制作会社の方は返事に困るだろう。ウェブは確かに「IT」を駆使したサービスだけど、「IT業界」の中のどこに位置づけるかなかなか難しい。

インターネットの進化が急速に進んだわけだが、ハードウェアやソフトウェア、ネットワーク自体は僕が15年前にコンピュータ業界で営業をやっていた時とそんなに変わらない。つまり、文房具としての「パソコン」や「ネット」は本質的には変わってないと思う。

ところが、コミュニケーション手段としての「ネット」は大いに進化した。地球の裏側の人とTwitterで微妙な距離感を楽しめるし、SNSやブログ、MLを駆使することでそれまで実現不可能な人の量と同時にコンタクトポイントを持つことが可能になった。映像や写真も手軽に届けることができる。汗をかいて出歩くよりも、家の中で引き篭もっていた方が、社会の多くの人と接することが可能かもしれない。

そういう意味ではネットの現在の役割は、文房具としての役割以上に、電話や手紙といった通信の部分が強い。もちろん、テレビや雑誌といった媒体の意味合いもあるが、「媒体」であることを意識しすぎて、「通信」、すなわち「コミュニケーション手段」の部分を軽んじてしまうと、インターネットの効果を充分に体感できないことになるだろう。

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