
後半の対談集のみ読む価値あり。
あえていうならIT文化論
ソフトウェアの技術者におもろい本
ユーザ・エクスペリエンスと「おもてなし」、そしてその次へ
おもてなしという日本古来からの言葉をキーワードにIT業界を読むまだ読んでないヒトはぜひに。数々の唸る部分があるが、著者のもっとも言いたいことは下記の部分。メンバーのみんなにはぜひ記憶定着させて欲しい。
ものづくりにおける「こだわり」には2種類あるので、その違いには十分注意を払うべきである。作るほうの自己満足のための「こだわり」と、使う人の満足度をとことん上げるための「こだわり」だ。
(中略)
「ユーザーにとっての価値」をそのコスト以上に増やす「こだわり」は企業の利益を増やすことになる。
これを実現しているのがアップル。実現できてないのが大半のPCメーカー。かつて在籍したコンピュータメーカーで出てくる出てくる新製品が、カタログ上の「機能」は新しいものが追加されているのに、どうしても売るのに力が入らなかった。「こだわり」の履き違えで、「おもてなし」ができていなかったのだろう。
その他、ギーク側とスーツ側の関係の話や、西村博之氏、古川享氏、梅田望夫氏との対談などあるが、全体に上記の後者の「こだわり」の重要性と、「おもてなし」の重要性に関して、読み進めるうちに補完、強化されていくような内容だ。大きな流れを俯瞰する力へのヒントも得られるかもしれない。
(2008.4.22 山田海岸)









