Gofield.com編集長の弁
資金繰り表は必ず作りましょう。
2012年04月13日 10時32分

経営者の方とは資金繰りの話になるぐらい本音トークを僕の場合はよくします(笑)。経営者同士だと心情がよくわかるので踏み込んだ話がしやすいんです。
「しんどいわー」
「きついわー」
って感じで。ただ、お話を聞いてると「資金繰り表」を作られていないケースが多いですね。かく言う僕も本当にしんどくなるまでその重要性に気付かずにいました。
「営業に集中して売上上げる方が優先度高いんじゃ、ぼけ」
みたいに思ってました。
予算表のようなものは作ってましたんで、なんとなくの状況は把握できるんですが、勘に頼ってるようなところもあって各方面にご迷惑をかけることになったり、どんぶり的な感覚のまま銀行から借り入れ増やしてしまったりと。大いに反省しました。
現在では毎月アップデートしたものを作成して、収支の状況を把握し、短中期の資金計画に活用しています。また、実績を書いていくことで予測と実際の状況の検証にもなります。最初は面倒でしたが慣れれば簡単です。僕の場合は12ヶ月先までのを作ってますが、3ヶ月先までが正確なら十分かもしれませんね。
月次決算のタイミングでいいので、「財務諸表」に加えて必ず「資金繰り表」を作ることを徹底したほうがいいと思いますよ。とにかく、どんぶり勘定をきちんと数値化することは重要です。ものすごく当たり前のことを書いてるみたいですが、みんななんだかんだで「どんぶり」のまま忙殺されてるんですよね・・・。
月次決算のスピードをアップして、B/S、P/Lを経営に活かす。
2012年04月03日 15時58分

経営の相談をいただいた時に、
「月次の試算表は作られてますか?」
とお聞きすると、
「は?」
という反応をされる場合があります。
毎月締めるのではなく、
「決算の時だけでして、税理士の先生に任せっぱなしです。」
「銀行に出す時だけ作ってもらって、ちゃんと見たこともないですね。」
な感じで。
せめて貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)ぐらいは月次で作成して、経営の戦略戦術判断に役立てるべきだと思います。
知ってる人が聞くと「ほんとか?」と思うかもしれませんが、僕は4年前の大失敗以来、「バランスシート経営」に完全に移行しています。ただ、相当バランスシートが傷んだ後でしたので「増資」などによってB/Sを良くすることはなかなか難しく、純利益を出すことでB/Sを改善していくしかありません。その為には、判断ミスをしないよう、毎月、B/SとP/Lを睨んでいるわけです。
前期からは事業部別に月次決算していて、各事業部長も同じようにB/SとP/Lと睨めっこしてますよ。感覚的な売上見込みやコストのかかってる感じは財務諸表以外のドキュメントやツールでも掴めますが、やはり正式にB/SとP/Lの形になってこそだと思うのです。
月次決算によるB/SとP/Lのアウトプットは早いにこしたことはなく、現在は、前月末に締めた後、12日頃に速報版を、15日に通常版を出してもらうようにしています。これを後、3日ぐらい早くできないかといろいろ考えているところです。
と偉そうに書いてますが、以前はまさにどんぶり勘定でして、僕も銀行さんに言われてしぶしぶ用意すると言う感じでした。こういうところをまずは修正していくことが大事ですね。これはドキュメントの名称こそ違えどNPOや社団法人でも同じです。
瀬戸内ビーチクリーンアップ&ビーチコーミング2011終了~!
2012年02月14日 09時23分

NPO法人アーキペラゴで今年度も進めてきた「ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングプロジェクト」も大詰め。
24回に渡って開催した島々でのビーチクリーンアップ&ビーチコーミングの報告展と漂着物を利用してのクラフトワークショップです。それに先立ち前夜祭的に鹿児島大学教授の藤枝先生をお招きして「瀬戸内海とミッドウェーのごみの話」と題して講演会を実施しました。
毎々、藤枝先生の話は興味深いのですが、今回はミッドウェー、ハワイでの調査の内容も盛り込まれて、僕たちの日常の生活が、瀬戸内海経由で遠くミッドウェーやハワイの生物にも深刻な影響を与えていることをあらためて実感する機会となりました。
ただ、では発生抑制の声かけをすればいいのかというとそれでは効果が薄い。川の河口などで回収するような「流出抑制」も必要とのこと。また、回収に関しては継続が重要なのだけど、できればゴミが多く集積している場所を狙って、「重点回収」が効果的。なるほど。
そして何より関心を持っている層へのアプローチ。行動につながる勧誘ですね。今、僕のこれを読んでる方は多少は関心持っていただいていますか?関心の中身は、「海行きたいなぁ~」「ヨット乗りたいなぁ~」「浜辺でお宝拾いたいなぁ~」「森田と一日遊んでみたいなぁ~」というのでかまいませんので、次回、何らかのアクションを僕が実施する時にはぜひ参加ください。
今回、リピーター化して何度も参加いただいた方々いらっしゃいますが、皆さん、ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングの面白さに惹かれてのことです。決して義務感や使命感ではありません。僕が企画してるのも、みんなと浜辺に行ってわいわいやってるのが楽しいからなんです。ほんとですよ。
リピーターの方々は「キャプテン」としてイベント主催できるだけの経験を積まれたと思うので、ぜひ企画ください。全面的にお手伝いします!

報告展には一般社団法人JEANさんからお借りした漂着物の標本展示の「トランクミュージアム」と環境に与える影響が理解しやすい「写真パネル」を展示したのですが、加えて、藤枝先生の貴重なお宝を特別展示!来場されたビーチコーマーの方からは、「こんなお宝をよく本人不在で貸し出してくれましたね!」とびっくりされてました。ほんとそれぐらい貴重なのです。拾ったときの藤枝先生のガッツポーズが見えてきそうなお宝ばっかり。

写真パネルにはなにやら息子も感じるところがあったようで、真剣に一枚一枚読んでました。プラスティックゴミが野生生物に深刻な影響与えているわけですが、それは昔からのことではなくって、ほんのここ数十年の人間の便利さを追い求めた結果なのですよね。僕たちの世代の選択。

漂着物クラフトワークショップは、オンバファクトリーの大島さん、山端さんに指導いただきました。僕たち家族は日曜日の大島さんのフォトフレーム製作に参加。息子も娘も真剣な表情で作品を作ってました。
まちから出たゴミが川を伝わって海に漂い、貝殻や流木と一緒に浜辺にたどり着く。それを僕たちが拾って、まちなかでアート作品に変わる。
なんだか不思議なことだなぁと思いながら眺めていました。
今年度、ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングや講演会、展示会、ワークショップへと参加いただいた皆さん、ありがとうございました。来年度以降も様々な方法で瀬戸内海の漂着ゴミ問題を考えるプロジェクトは進めていきます。面白く、楽しく、深くご一緒しましょう~!
曖昧な組織は、3つの「ト」で求心力を維持
2012年02月10日 11時21分

昨日の続き。
「所属意識」やら「目的」やらがぶれやすく、責任が曖昧になりがちなNPOや組合、任意団体などはガバナンスの再確認、構築が必要だってことを昨日書きました。
そうしたコアなメンバーを補強するメンバーとして、「会員」や「サポーター」「ボランティアスタッフ」「ファン」「常連客」などなどがある程度定着、拡大しないと事業推進は弱くなる傾向があります。逆に、この方々が楽しんで事業の運営に参加してくれると事務局サイドの負担が減って、より組織運営に邁進できるようになります。
では、そのコアなメンバーを取り巻く緩やかな方々はどうすれば増えていき、活動が活発になるのでしょうか?
これも10年以上前から言ったり書いたりしてきたことですが、「3つのト」が必要だと思います。
ネット
アジト
ホスト
■ネット
もう今では疑う人いませんよね。点でしか会えない日々を線や面に変えるためにはネットの活用は不可欠です。メーリングリストだけではなく、ブログやSNSの活用により形式知的な情報共有だけでなく、暗黙知の部分にも応用がはじまりました。想いを共有することが大事です。可能なら、ネット内でのコミュニケーションに通じたメンバーが音頭を取るようにすれば会員、サポーターの活性化に繋がると思います。このモデレータの明確化が重要です。
■アジト
ネットで日々の空白を埋められるとはいえ、対面でのなんでもないやりとりの中から生まれるアイデアなどは重要です。だらだらとたむろするだけでもいいんです。事業に関係するものがなんとなく置かれてる、関係する書籍が並んでる。空間を媒介に想いが拡がっていきます。できれば、ゆったりとしたソファーと珈琲メーカー、麦酒の入った小さな冷蔵庫、本棚は欲しいですね。アジトは「イベントの時だけ利用」っていうのではダメです。お店なみに、休みは週一回ぐらいがいいですね。「ふらっと寄れる空間」であることが大事なんです。
■ホスト
そのアジトにはホストが必要です。ここが一番難しいところでもあります。誰でもいい、とアルバイトを置いておくのではダメなんです。組織全体のことを理解した上で理想が語れて、雑談にも応じ、気の効いたおもてなしの素養も必要です。ネット内のやりとりもだいたい頭に入っておく必要ありますし、そもそも「会員」「サポーター」「ボランティアスタッフ」などから好かれてないといけないので、人間的魅力も必要ですね。となると、アジトにいない時の過ごし方も重要になってきて・・・。と、そんな完璧な人間は稀ですから、そういう人を目指してるっていうのでよろしいかと。サブのホストがいてうまく分担できればいいですね。「いつ行ってもその人が居る」という感覚が必要でもあるので、やっぱり簡単ではありませんね。
以上の、「3つのト」、ネット、アジト、ホストが揃うとその組織は次のステージに強力に進みだすと思います。けど、固定費の増大には気をつけて。身の丈の少し下を・・・。
拘束力のない団体こそガバナンスの再構築を
2012年02月09日 09時46分

10年以上前から何度か言ったり書いたりしてきたことですが。
会社や学校は就業規則や校則というものである程度拘束力がありますね。また、習慣上、毎日出社、登校して所属意識第一位のひとたちの集合体でもあります。目的も「利益を出す」「サラリーもらう」「教育する」「受験に勝ち抜く」「社会人に向け必要な技能を身につける」などと比較的明確なのでぶれません。
ところが、NPOだとか組合、任意団体だとか副業メンバー主体で構成された株式会社、社団法人や愛好会的なものは一般的な会社や学校ならあたり前の「所属意識」やら「目的」やらもぶれやすく、その結果、責任が曖昧になってしまい、なかなか運営がうまくいかないということが発生します。
これを解消し、目標のペースで事業なりを進めるにはいくつか解決方法があります。ひとつは、ガバナンスの再確認、構築です。
どのような団体でもステークホルダーがいると思いますが、例えばNPOなら会員、理事、理事長、事務局長、事務職員、ボランティア会員、受益者、行政などなどがそれにあたります。それぞれの役割を明確にした上で、
・会員総会で選任された会員の代表者が理事である
・理事会で選任された役付き理事が理事長である
・理事会で委託された業務を実行するのが事務局長である
・事務局長が採用したのが事務職員である
・理事会で事務局長の報酬などを決定する
などをきちんと順序だって確認する必要があります。けっこう曖昧なままが多くって、「なんちゃって理事」とか「責任薄い理事長」がはびこる原因になります。きちんと会員総会での決議事項、理事会での決議事項、理事長・事務局長への委託事項をおさらいしないといけないですね。そしてそこに書かれていることを実行する気がない人、責任持てない人には去ってもらい、機能するガバナンスを再構築せねばなりません。その上で、リーダーが誰なのかを明確にして(名誉職的な理事長とかも多いですからね)、そのリーダーがリーダーたる動きのできる体制であることを再確認しましょう。リーダー不在はもっとも危険です。リーダーがリーダーとして振舞う理由を確認する作業が以上のプロセスと思ってもかまいません。
書いてて自傷行為のような気がしてきました(笑)。
(って、長くなったので続く・・・)
芸術士のいる保育所
2011年12月15日 10時51分

高松市では、今年三年目となる「保育所への芸術士派遣事業」を実施しています。僕もお手伝いしているNPO法人アーキペラゴが委託をうけて実行しているのですが、その報告展が今週末の日曜日の13時まで高松市美術館で開催されています。
芸術士のミッションなどは下記のサイトにまとめられていますので、ぜひご覧ください。
芸術士は、子どもたちの無限の可能性を信じ、子どもたちの感性と創造力を最大限に引き出す手助けをします。それは、あれこれと指示することではなく、子どもたちを見守り、励まし、豊かな感性を育てていくことです。
昨日、この報告展にあわせて、岡山にある一般社団法人レンドウの企画で視察の方々が高松に来られて、僕もご一緒しました。
午前中は実際に芸術士が活動している保育所を訪問し、様子を見学。子供たちとも短時間ですが触れ合う時間をいただきました。保育所内が建物の外も中も「アート!」に満ち溢れている様は圧巻。

全長4m近い壁掛けの大作。木の床の上に続いている色とりどりのライン。庭の木にぶら下がっている激しい色に塗られた椅子。この作品が生まれたプロセスを想像するだけで微笑んでしまうような空間です。内面からの「~したい!」という感覚が結果的に目の前の形になったのでしょう。迫力に圧倒されます。

報告展はじっくり見るには1時間は必要なほどの充実です。作品、写真のひとつひとつがいとおしさに溢れています。クスっと笑えるものから、唸ってしまうものまで。つい会場内の同行者を捕まえて、
「これ、すごいですよね。」
というように気持ちを共有したくてたまらない感覚。「いいね!」ボタンがあったら全部の写真に押していたかもしれません。
人間と芸術の距離感というものをあらためて感じさせてくれる時間になります。
報告展を堪能した後、アーキペラゴのオフィスで芸術士と事務局、視察された皆様とで交流会を開催しました。

印象的な言葉がいくつか流れました。
こんな大人もいるんだなと思ってくれるだけでいいんですよ(芸術士、Mさん)
高松市は、10年先の未来を見て戦略的に幼児教育を実施しているのではないですか?この子達が16歳になりはじめる10年後からは高松は恐ろしいほどの競争力を備えた街になることが実感できましたよ。対岸の岡山の人間として危機感を感じます。(岡山、Kさん)
結果としての作品だけでも既に売れるレベルのものがたくさんありますね。プロセスの面白さを考えたらほんと素晴らしい時間が育まれていると実感します。(岡山、Fさん)
子供たちがパワー全開、あるいはものすごい集中力で何かを創作している様子(しかもその集中力は伝染するのです!)、心の底からの笑顔や、興味津々の瞳を見ていると、ほんと嬉しさを感じます。と、同時に懐かしさを感じるのです。そしてなぜだか涙が出てくるんです。昨日は朝から夕方までずっと涙ぐんでいたと思います。
この感覚はなぜだろう。僕が理想と思っている子供たちの時間がそこに実現して流れていることへの安心感でしょうか。しかしほっとしつつもドキドキする。
僕たちが子供の頃にやっていたことが、ここで実現してますよね。(岡山、Fさん)
未来への閉塞感の中でついあきらめがちになっていることがたくさんあります。ところが、目の前の子供たち、報告展での子供たちの写真がそんな大人への警告を出しているのではないかと感じました。
「あきらめてるばあいじゃないぞ。」
そんないろんな感情が僕の涙になったのかもしれません。
素敵な子供たちと素敵な保育士さん、そして素敵な芸術士のジョイント活動が続いて行く限り、高松市の未来はサンサンと輝いているなぁとあらためて実感しました。
NPOはスロージョグで
2011年02月23日 10時11分
前回の、
では、次に試算表の話へと書きましたが、今回は少しずれて別のことを書きたいと思います。毎々ですが(笑)
経営主体、運営主体があいまいになりがちなNPOや社団法人。これまで述べてきたような体系整備を進め、各指標を見ながら、ミッション、目標に向けた体制を構築することが必要です。
ところがけっこう多いのが、そういう整備をする前に事業領域が拡がり始め、なんとか助成金取れたのであわてて常勤職員を雇用して乗り切ろうと言うケース。翌年度も同様の事業をよく検討しないまま惰性で実施し、あらたな助成金などでまた事業領域が拡がり・・・。振り返ってみれば、申請書と報告書を書くことばっかりでミッションに向ってるんだかなんだかよくわからない・・・というようなことはないでしょうか?
この過程で発生するのが固定費の増大です。常勤職員が増えれば固定費も増えます。人が増えたら事務所なども広いとことへ移りたくなるでしょう。安いプリンターでしのいでいたのを大型の複合機をリースで導入したり、中古だからと車を調達し駐車場代が発生し。
僕が関わっているところでも既に抑えるに抑えられない固定費増加があり、大いに反省しています。固定費を支払っていくために心を亡くして事業を回しているとも言えます。「責任がある」という事実なのですが、立ち止まって考えなおす必要性を感じます。
ミッションに向かって、じっとしている間もないぐらい進んでいかないといけない団体もあるでしょう。吉野川河口堰の反対運動などはまさにそうでしたね。
ただ、ミッション達成が差し迫ったものではなく、一直線の道が見えていないような場合は、NPO、社団法人はゆっくりゆっくりじっくりじっくり進んでいくのがいいのではないかと最近思います。(株式会社でも同様です) 不確実性の高い時代に、アクセル踏み続けるのは危険です。特に固定費をとにかく抑えること。プライドを捨てて、身の丈を少し下回るぐらいの体裁で進んでいくのがいいんじゃないかと思います。事業領域を思い切って絞ることも重要だと思います。会員、理事、事務局のみんなが穏やかに楽しくゆっくりと歩んでいけるスピードで。
そう、スロージョグで行きましょう。

