09/212010

激走!丹後ウルトラマラソン60km

20100921a.jpg

おかげさまで、一昨日の日曜日、丹後にて60kmを完走してきました。

と書くと短いですし、順を追うと超大作になりそうで(笑)。

今回は、サロマ湖の50kmをなんとか完走して、次の目標がない状態が続いていたのをなんとか埋める目的もあって参加しました。前回の日記にも書いてますように、「出場する」と決めたときから始まっているわけで、体重のコントロール、筋肉強化、長距離を走れるだけの基礎体力作りと、この夏は自分でもびっくりするぐらい頑張ってきました。

そして当日。僕は、前半30kmを8分/kmでペース維持して、後半は9分/kmで行こうと考えていました。本当は8分/kmを維持する体力はまだないかも、特に峠越えだと厳しいかもと思ったのですが、第一関門の34.2kmが、5時間の制限でして、9分ペースだと間に合わないんですね。ハーフぐらいならこの僕でも6~7分/kmで走れるのですが、今回は60km。後半を考えると前半は抑え気味に行きたいところなのですが・・・。

スタートしても周囲に影響されることなく、とにかくゆっくりゆっくりを心がけます。それでも2.5kmのラップでは6分ちょっとで走ってる・・・。抜かれてもかまわないんだと言い聞かせて、とにかく7分、8分にペースを落としました。10km地点では平均で7分ぐらいになっていたので、ここまでは作戦通り。

やがて峠に差し掛かり、ここはみんな歩いてます。使う筋肉が違うので、逆にここでは積極的に早歩き、駆け下り。20km地点に向け、そこそこのペースで走ります。細かいこと忘れましたが、充分8分/kmを維持したまま25kmぐらいまでやってきていて、自分でもサロマの時に比べて成長したな、ばっちりだな。と感じていました。

20100921b.jpg

ところが、そこからどうにも脚の進みが悪くなります。故障を抱えている右膝もこの夏で初めて痛くなってきました。鎮痛剤を飲んで早めに対処しますが、すぐに効果は出ず、平地でも歩くことが増えて行きます。既に周囲は僕と同じぐらいのペースの方ばかりで、歩きっぱなしの人も出てきて、僕も弱い気持ちが出てきて気がつくと長い間歩いてたり・・・。とにかく、息切れしてない限りは走らないとやばいと奮い立たせて前へ進みます。

計算してると、第一関門がけっこうやばい状態に。30kmに向けた丘の上へ続く道を見上げたときは唸ってしまいました。そこからは気を抜かず集中して脚を運びます。第一関門へ残り1kmほどのところで、あと8分切ってると沿道の声援。振り返ると、もうあきらめかけの選手ばかり。脚はほんと動かないんですが、一度ここでフィニッシュ並みのスパートかけないと脱落してしまう。それでいいのかと自分に問いかけて、スパートかけました。全力で第一関門に入ると残り40秒ほど。すぐに関門は撤収され、後から来た選手は無情にもバスに誘導されています。あぶねぇ。

なんとか第一関門に滑り込んだわけですが、かなり体力消耗。ゆっくり休もうと思っていると、「10分以内に出発ください!」の声。そうなのです。先は長いのでここでのんびりしてたら60kmは無理なのです。それぐらい時間はかかってる。そう思うと、「無理なんじゃねぇの?」とネガティブなイメージが膨らんできます。単純に、あと25km以上進むなんてありえねぇ・・・と感じていました。

雲が出てきて気温は下がり気味の中、周囲の選手は皆、疲労感にあふれた表情。スタッフの方たちも片づけを急いでいます。「これが最後尾の雰囲気かぁ」と感じてしまいました。これがいけない。

けっこう心折れかけて再スタートしたんですが、救ってくれたのは沿道の声援でした。計算してみれば、後は、4時間20分使って25.8km進めばいいわけで、単純計算で10分/kmです。動き続けられる体力が僕に残ってれば充分間に合うわけで、なんとかフィニッシュしようと前に進みました。サロマの時の9分/kmを刻むことが既に苦しくなっていました。前半の峠でダメージを脚に受けていたのでしょう。しかし、10分/kmのペースではエイドで食事や給水ができません。スピード遅いなりにいろいろ葛藤感じながら、意識を集中して少しでも下り坂なら走って時間稼ぎ、他でもできる限り走りました。

熱中症だけにはなってはいけないので、塩を積極的に取り、素早く給水します。100kmのランナーと合流してからはペース維持がややこしくなりましたが、そこはもう自分との闘いの領域なので、とにかく前へ前へ。ラスト10kmではエイドに入っていては間に合わないなと考えて、いくつか飛ばしました。ラスト5kmからは1kmごとに表示が出て、「次の1kmは10分で行こう、そうすればその次の1kmは11分でもかまわない。それなら歩いても大丈夫」とか、かなり細かい計算しつつ進みました。ラスト1km、暗くなった街中に入ってきた時の手持ち時間は、12分だったと思います。もう歩いても大丈夫なのですが、沿道の方の声援に励まされ、走ったり歩いたりの、これまで刻んできた10分/kmのペースで進みます。

最終の交差点を越えたところで、フィニッシュの会場の音声が聞こえてきました。「あと3分です!!」

ラスト100mのところにガネさんがいて、「残りダッシュ!」の掛け声。第一関門に続いて、本日2回目のスパートです。ただ、先に感動的なフィニッシュをしつつある二人組みがいたので、少し待って、もう一度張られたフィニッシュラインを気持ちよく突破してフィニッシュしました。9時間27分36秒の長旅でした。

完走メダルを首にかけてもらい、ボランティアの女子高生に握手求められた時は感動して泣いてしまいました。かみさんに電話して、娘と息子の声を聞いて、走り終わったことを実感しました。

同行してくれた皆さん、TwitterやSNSで応援してくれた皆さん、地元の沿道で声援いただいた方、スタッフの方、一緒に走った選手の皆さん、そして家族のみんな、本当にありがとうございました!







というところで、また目標喪失感を味わってる自分がいるんですよね(笑)



■(森田のおすすめ)アウトドアアウトレット用品が中間決算前で大幅に安くなってます。


NEW ENTRY

keyboard_arrow_up

ホームコラム › 激走!丹後ウルトラマラソン60km