07/252013

資金繰りの想い出:少人数私募債発行のススメ

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先日、増資のメリットを書きました。

資金繰りの想い出:増資のメリット、活用方法

とは言え、一般的には議決権比率のシェアが下がることに警戒される方も多いでしょう。配当のシェアも解散価値のシェアも下がるのは、この先好調な業績が予測される場合は投資的に考えてもマイナスです。

そこで検討してみてはどうかと思うのが、社債の一種である少人数私募債です。

少人数私募債(wikipedia)

発行条件は、

・適格機関投資家(金融機関等)を除いた勧誘対象先が50人未満であること。
・社債の発行総額が社債の一口額面の50倍未満であること。
・一括譲渡を除く譲渡制限を設け、譲渡には取締役会の決議を必要とすること。

だけです。銀行などの社債管理者を設置する必要がなく、有価証券届出書なども必要ないのでほんと簡単です。

Gofieldも過去に三回実施しています。縁故債ですから、主には役員、社員、取引先、株主の方々に申込いただいています。調達する資金を何に使うかによりますが、事業用途ですので目標利回りを設定し、それよりも低い利率で社債を募集します。ちなみに前回の場合は4%。償還まで2年。利子は半年ごとに支払います。世の中の社債に比べても高めなのは、信用の裏返しですから(笑)

スタートアップ時などにありがちな役員報酬の未払いや役員貸付などで会社に対して債権を持っているなどは経営者の方も多いのではないでしょうか?そういうケースも少人数私募債に転換して、なぁなぁな状態を脱しておく方がいいと思います。

また、なぁなぁと言えば、親や会社経営されている先輩などからの借り入れが残ってたりするケースもあるかと思いますが、これらも私募債に置き換えて、きちんと利子を払い、バランスシートに現れるよう、明確にしておきたいですね。

経営、特に財務内容をクリアにしていくことが業績改善の決め手だと思いますが、少人数私募債は資金繰りや資本調達というだけでなく、グレーゾーンを消し去るにも簡単にできて素晴らしい手法だと思います。少人数私募債と増資をうまく組み合わせて資本政策の柱にするといいんじゃないでしょうか。

検討される方がいたらお気軽に僕まで。ノウハウ全部ご提供しますね。

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