09/192012

やっと株式会社の意味がわかった、この数年(遅い!)

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株式会社ゴーフィールドの創業からの12年間を振り返ってみると、僕には、出資者としての「筆頭株主」と株主に選任された取締役の代表としての「代表取締役」の顔があります。実質的には取締役会から会社の運営を任されているので、経営責任者です。銀行借入やリースでは連帯保証人ですから、他人資本の責任も僕が背負ってるわけです。

僕はいったい、何がしたくて創業し、経営してきたのだろう?と考えると、多くの起業家の方と同じように、自分の考えるビジネスモデルを具現化し、社会で試してみたい。ということだったように思います。つまり、プレイヤーとしての「執行役」をしたかったんだろうと思います。しかし、株主でもあり、代表取締役でもありでなんだかよくわかっていなかったのが実態です。次第に自分がやりたかったビジネスモデルでは続かないと理解した時に僕が選んだのは自分の営業力でした。

ようやく、財務諸表の意味が理解できて、株式会社の本質がわかってきたのは実のところここ数年です。それまでは、ビジネスオーナーでもなければ投資家でもなかったように思います。自己資本と他人資本を預かって、それに自分の時間コストも投下しつづけて食いつぶす存在だったのではないかと。資本金(自己資本)と借入金(他人資本)がある間に仕組みとしての資産を作らなければならなかったわけです。自分の営業力に頼っての「森田商店」というところの自営業者だったんだろうと感じます。

幸いはその間に多くのお客様に恵まれて、継続的にビジネスが可能な地盤が築けたことでした。数年前からは社内外に仕組みを作ることに専念しています。僕は営業には自信がありましたが、上には上がいますし、デザイナーでもなければエンジニアでもありません。立案した、地域に対する社会的使命を、自分たちが得意なことを活かして貢献していくことの仕組みを作るのが僕の仕事だと理解できたのです。自己資本、他人資本を運転資金として食いつぶしている場合ではないのです。株式会社の意味がやっとわかったのです。

僕が個人的に時間コストを投下して得られるキャッシュフローなんかはたかが知れてます。それでは多くの方を幸せにはできません。株主の期待にも応えられません。

株式会社ゴーフィールドは外から見てると数年前とそんなに変化ないかもしれませんが、僕自身がビジネスの考え方を大きく変えているので、中身はかなり変化しています。不確実性の高いこの先の未来に向け、準備を進めています。増資をして社外の株主の方を大幅に増やしたのもその延長です。社内のメンバーにも個々の小さな変化を求めているところです。僕がピンと来ていなかったように、社内のメンバーもすぐにはピンとこないでしょう。また、文章でこんなことを書いてはいますが、今の僕の表現力では読んでいる方にも伝わらないかもしれません。

ただ、こういった、経営指南書を読めば当たり前に書いていることが、いろんな失敗を重ねないと身に沁みないのです。経営とは難しいものです。

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